「追証」や「ロスカット」の仕組みとは?損害を被るリスクを低減したい方にはスキャルピングがおすすめ!

FXには、ポジション保有期間が短期のものから長期のものまで、様々なトレード手法が存在します。

これらの中でも、ポジションを保有してから決済するまでの時間が数秒から数十秒である「スキャルピング」と呼ばれる手法は、チャートを長時間監視し続ける必要がないため、多忙な方におすすめです。

ところで、スキャルピングの未経験者や初心者の中には、「追証やロスカットという用語を見聞きしたことがあるけれども、仕組みがよく分からない」とお悩みの方がいらっしゃるかもしれません。

そこで、本記事では、副業としてFXに興味・関心をお持ちの方に向けて、「追証」や「ロスカット」の仕組みや損害を被るリスクについて徹底解説します。

「追証(おいしょう)」の仕組みとは?

「追証(おいしょう)」とは、「追加証拠金」の略であり、証拠金維持率が一定以下になって必要証拠金の不足額が生じた場合に、追加で入金を求められる証拠金のことです。

多くのFX業者では、毎営業日終了時点で判定を行った結果、証拠金維持率が100%を下回っている場合に、トレーダーに対して「追証が発生したので、指定時刻までに入金するように」と通知する仕組みが採用されています。

期限までにトレーダーが「追加証拠金の入金」または「ポジションの決済」を実行しない場合、業者側が強制決済(マージンカット)を行うことになります。

なお、FXに限らず、「証拠金(担保)となる資金を業者に預け入れることによって、何倍もの金額を動かすことが可能な金融商品・サービス」(株式の信用取引など)においては、追証のリスクがあります。

スキャルピングは、ポジションを保有する時間が数秒から数十秒程度なので、急激な相場変動に直面するリスクがあまり大きくありません。

思惑と逆方向に動いても、すぐに損切りできるので、追証を求められるまで証拠金維持率が低下することは殆どないでしょう。

ただし、突発的に戦争・紛争、大災害などのイベントが発生した際やアメリカ雇用統計などの重大経済指標発表直後には、相場が暴騰・暴落するケースがあります。

営業日終了時点で証拠金維持率が100%未満になっている場合、追加証拠金の入金を求められるという点にご注意ください。

「ロスカット」の仕組みとは?

証拠金維持率が一定以下になった際に業者側が実施する仕組みとして「ロスカット」と呼ばれるものがあります。

ロスカットは、証拠金維持率が一定以下になった場合に業者側が強制的に全てのポジションを決済する仕組みであり、「証拠金維持率が低下した状況」という点は共通していますが、追証とは異なるものです。

証拠金維持率が何パーセント以下になった場合にロスカットが発動されるかは、業者によって異なります。

多くのFX業者では証拠金維持率が40%~50%程度にまで低下するとロスカットが行われますが、中には80%程度になった段階でロスカットする業者も存在します。あらかじめ基準を確認しておきましょう。

なお、追証の必要性は、あくまでも営業日終了時点(具体的な時刻は業者によって異なる)の証拠金維持率で判定されます。

通知が来る前に(あるいは、通知が来た後であっても、指定された期限までに)トレーダーが自発的に追加入金して証拠金維持率が100%を上回るように調整することが可能です。

それに対して、ロスカットは、リアルタイムで判定され、システムによって自動的に強制決済が実行される仕組みになっています。

トレード中は、証拠金維持率がロスカット基準を上回っているかどうかを常にチェックするように心掛けましょう。

追証やロスカットによって損害を被るリスクを減らしたい方にはスキャルピングがおすすめ

追証を求められたにもかかわらず、期限までに入金しなかった場合、全ポジションが強制決済されてしまいます。

相場というものは、一定期間が経過すると元に戻ることがしばしばあります。

「ドル/円」という通貨ペアで考えてみると、過去には1ドル=80円程度の時期もあれば1ドル=120円程度の時期もあり、大きく価格が揺れ動いてきました。

つまり、含み損が生じていても、決済せずに一定期間保有し続けていれば、結果的に思惑通りの方向に戻って、損失を出さずに済むケースがあります。

ところが、業者によって強制決済されてしまうと、含み損が実際の損失として実現されてしまう点にご注意ください。

なお、超短期しかポジションを保有しないスキャルピングでは、トレーダーが常に相場の動きを監視することが可能であり、自らの判断で損切りを実施できるため、追証やロスカットにまで至る事例は殆どないでしょう。

本記事は、追証やロスカットの仕組みについて知りたい方のお役に立つことができれば幸いです。

なお、「まだトレードをしたことがないけれども、スキャルピングについて気になっている」という方は、FX業者の口座を開設してみてはいかがでしょうか。